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活動報告

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 令和12年度末に廃止が予定されている「もんぜんぷら座」。敷地の利活用については、市が令和4年に長野市中心市街地活性化基本計画評価専門委員会に諮問。これを受けて、もんぜんぷら座敷地利活用検討部会、ワーキンググループが設置され、もんぜんぷら座敷地の利活用、施設の既存機能の取り扱い、新田町交差点周辺のまちづくりについて検討が行われてきました。

 検討部会では、新田町交差点北西街区に再開発事業による複合施設を整備すること。その新しい複合施設と既に整備されているトイーゴに、もんぜんぷら座内にある市民活動・交流支援、生涯学習支援、子育て支援の機能を移転し、新たに図書館・ギャラリーなどの文化機能も導入すること。そして、もんぜんぷら座の敷地には、情報発信機能、商業機能を導入することが提案されました。この提案に至るまでの調査や検討は充分だったのでしょうか。

 また、もんぜんぷら座の既存機能のうち、就労支援、生活等支援、障害者支援、外国人支援、観光・情報発信(事務所)について、「まちの賑わいや魅力の創出に直接つながるものではなく、エリア外に移転してサービス向上を図ることが望ましい」との意見・説明がありましたが、市民の生活に関わる重要な施設を移転することについて充分な調査や検討がされているのでしょうか。これらについて質問しました。

質問の録画中継は長野市議会のホームぺージで視聴することができます。

 調査・検討については、市民アンケートと利用者アンケートのクロス集計、もんぜんぷら座や周辺施設の会議室やホールの利用状況、商業施設の立地に関する事業者へのヒアリングによる調査をしてきたこと。今月にも専門委員会からの答申を受けて、敷地の利活用について、他都市の先進事例を調査し、具体的な検討をおこなうとの答弁でした。

 既存機能の、就労支援、生活等支援、障害者支援、外国人支援、観光・情報発信(事務所)のエリア外への移転については、生活や社会にとって欠かせない施設であることや、核施設が互いに連携して利用者のニーズに対応していることも認識しているが、部会での検討内容を踏まえ、利用者の利便性や施設相互の連携を考慮し、幅広い視点で検討すると答弁がありました。

 昨年の市民と議会の意見交換会では、若い世代の方々から「長野市は眠っている魅力がいっぱいある。古き良きものにすごい魅力を感じる。あんまり派手なものは求めない。ささいな日常にも魅力がたくさんあるなと感じている。」「長野市はたくさん魅力があるのに活かせていない。観光のプロモーションムービーやポスターなどはきれいでカッコいいけど、他にもある風景。街や動線が全く描かれていないが、その『線』に実は魅力が眠っている。」という発言がありました。

 若い人たちが何を感じて、ここで暮らしを始めたのか、何を求めて訪れるのか、もっと丁寧に感じ取って、まちづくりを考えてみる必要があります。

 先月5日に開催された検討部会では、「もともと人がたくさん集まる場所だったところをリニューアルするのではなく、人が減ってきた場所をどう復活させるかという話なので、意外に他の町とか考えてもあるようで無い。長野市門前の固有な事情もあるので答えが無いことをやろうとしている。次のステップで形にする段階で、よく研究しないと上手くいかない。単純に他の都市の公共施設の事例だけではだめで、そこにどういう意味とか役割を付与するかというふうにやらないと、つながっていかないという心配とか難しさを感じた。」と意見が出されています。

 今年度当初予算には、基本計画作成の費用が盛られています。答申ありきで進めるのではなく、さらに幅広い視点から調査や分析を行い、若い方々の意見を聞きながらオープンな場で検討を重ねることを質問の最後に求めたところ、市はもんぜんぷら座内にある「ながの若者スクエアふらっと」での意見交換会の開催などにより意見を取り入れることを検討すると答弁がありました。慎重な検討を市に求めていく必要があります。

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