議案第88号令和7年度長野市後期高齢者医療特別会計補正予算を可決すべきとした福祉環境委員会委員長報告に反対の立場で討論をおこないました。討論の録画視聴は長野市議会ウェブサイトからご覧いただけます。9月定例会のすべての議案等の結果はこちらからご確認いただけます。
この議案は、令和8年度から子ども・子育て支援金を保険料と合わせて被保険者から徴収するためのシステム改修に係るものです。
子ども・子育て支援金は、現行の公的医療保険料に上乗せして徴収するものとなっています。しかし、基本的に社会保険は、保険料を負担することで給付を受けられる制度です。現行の医療保険制度でも、前期高齢者納付金や後期高齢者支援金、出産育児支援金など、医療給付のための負担の世代間調整はありますが、子ども・子育て支援金は、医療に直結しない費用を医療保険の枠組みで徴収するものであり、給付と負担の関連性が極めて希薄です。このような設計は社会保険制度の趣旨を逸脱しており、保険の本来の機能を壊しかねません。
また、子ども・子育て支援金制度では、国民に新たな負担を強いる一方で、子育て施策にかかる国の一般財源からの負担は後退することになります。子育て予算の拡充のために、予算全体の配分の見直しを行い、公費負担を増やす必要があります。
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