定例会最終日に「子どもの権利条例の策定にあたり『子どもオンブズパーソン』について十分な調査を求める請願」を不採択とすべきとした委員長報告に反対の立場で討論しました。討論の録画はこちらの長野市議会ウェブサイトでご覧いただけます。
3月定例会で議決したすべての議案の結果はこちらからご覧いただけます。
この請願は、長野市で子どもの権利条例を策定するにあたり、どのような「相談・救済」の仕組みが子どもにとって一番良いのか考えるために、すでに活動実績を持つ自治体の子どもオンブズパーソンを講師としてお招きして、行政・市議会・市民が学ぶ機会を作ることを求めるものです。
私の一般質問に対するこども未来部長の答弁では、職員が他自治体の子どもオンブズパーソンから取り組み状況を聞くなどして、福祉環境委員会で情報提供する、とのことでした。
これに対して、請願者の願いは、市民を代表して条例作り担う福祉環境委員会の皆さん、そして市議会の皆さんには、ぜひ子どもオンブズパーソンから直接、取り組みの様子を聴いていただきたいということです。
今定例会で荻原市長から、「こども総合支援センターあのえっとを中心とした相談と救済の連携を一層強化することと併せて、子どもの権利侵害の救済機関として、いわゆる子どもオンブズパーソンを条例に位置づけ設置する」という方針が示されました。連携を活かして子どもの救済にあたることのできる「あのえっと」、独立した立場で子どもの話を聴いて、第三者として、子どもが主体的に権利を守ることができるよう、子どもを取り巻く人々や環境に働きかけることのできる「子どもオンブズパーソン」。この二つが整うことは、きっと子どもの権利が守られることにつながると思います。
子どもオンブズパーソンが、実際にどんな風に子どもの話を聴いているのか、子どもが主体的に権利を守るとはどういうことなのか、それを可能にするためにどのような条例にすればよいのか、市民から条例作りを託されている私たち議員が実践者から直接学ぶことは、とても意義があることですし、必要なことだと思います。
請願者は、市民にも学ぶ場を作ってほしいと願っています。請願審査の中で、「市民には子どもオンブズパーソンについて学ぶ機会がありません。パブリックコメントを求められても、知らないことについては意見を述べることができません。市民にも学ぶ機会は必要です。」と思いを述べられています。願意を汲んで実現すべきだと思います。